2007年もよろしくお願いいたします!


この文章を書いている今日は12月31日。早めに書こうと思っていながらいつの間にか時間が経ち、2006年もあと数時間となってしまいました。私個人的に今年を振り返ると、実に特別な1年であったと思います。2006年の1月はお正月明けから当店ホームページのアクセス数が急増し、同時にお客様からのメールも増え、大変嬉しい年明けとなりました。ところが、以前に別のコラムでも書きましたが、元気だった私の祖母が2月に突然末期癌であることを宣告され、闘病の末、7月に他界するという大変ショッキングな出来事が有りました。年末・年始のおめでたい雰囲気の中でこのページをご覧下さった方には、冒頭からこの様な内容のお話で大変申し訳ございません。

本人に病名を隠しながらの闘病生活が約半年間続いたのですが、病気が分かった時には既に手の施しようが無く、有効な薬も治療法も無かった為、闘病と言っても本人に色々な症状や悩みを我慢してもらうだけで、それまでと全く同じ生活・食事を続けてもらうしかありませんでした。しかし、これがかえって良かったのか?祖母は亡くなる数週間前まで畑に出たり、家事をしたりして頑張ってくれました。この時はむしろ、全ての事情を知っている私の方が辛い毎日でした。祖母は実に精神力の強い人物でしたので、自分の病名を告知する方が良かったのかも知れません。しかし、今は病気を感じさせないほど元気なのに余命2ヶ月、私の行く末を心から心配していた祖母ですので、やはり本人に言うことはできませんでした。祖母に悟られない様に病院での話をごまかしたり、医師の対応や薬に対する疑問を納得してもらうのに必死でした。その心労から体重が一気に8kgも減ってしまい、覚悟の上とは言え、精神的にも肉体的にも非常に辛い日々でした。

そんな中、仕事の面ではお陰様で、ホームページのアクセス数が昨年と比較してほぼ倍増し、大変多くのお客様からご注文、お問い合わせをいただく様になりました。祖母のことで精神的に辛い状態で毎日を過ごしておりましたので、私自身知らず知らずの内に、メールでのやりとりで至らぬ対応をしていたかも知れませんが、こうしたお客様からのメールには本当に感謝しております。辛いことを忘れて仕事をさせていただきましたし、祖母もインターネットのお客様が増えたことを本当に喜んでくれました。以前のコラムでも書きましたが、当店とお付き合いいただきましたお客様には重ね重ねお礼申し上げます。どうも有難うございました。

特に、USBメモリー付3色ボールペンへの大口名入れでは、昨年に引き続き、全国から多数のご注文をいただき、前年の倍以上の出荷量と、全国でも有数の販売実績を残すことができました。また、忙しくてなかなか更新ペースが上がらなかったにも関わらず、万年筆、ボールペン、シャープペンetc. 私がご紹介した様々な文具に対して多くの方が関心を持っていただき、ご注文だけでなく、様々なご質問やご相談、貴重な情報を寄せていただきましたことに大変感激しております。当店のホームページは、製作者である私の技量の問題で、お世辞にも通販サイトと言える様な体裁をとっておりません。その為、お客様には、当店にご注文やお問い合わせのメールを送るというご決断をしていただく際に多大な精神的労力とご迷惑をおかけしているかと存じます。その上で、当店とお付き合いいただきましたお客様方に心より感謝いたしております。

この点、言い訳いたしますと私も最初は「お客様が少しでも安心できる様に、ショッピングカートなどを設置してもっと通販サイトらしく改良しないといけない!」等と思っておりました。ところが、いざ運営してみると、お付き合いしていただいたお客様の中には、わざわざお礼のメールを下さる方も多く、中にはお手紙やはがきまで下さる方もおられるのです!商品を使っての感想や、他の商品と比較した感想などを教えてくださったり・・・。逆にお客様から色々な情報提供をしていただくことも多いのです。 お恥ずかしいホームページでは有りますが、商売として考えた時、この様なお客様の存在と関係は、商売人として最高に嬉しいことだと思うのです!多くの商売人は、この様なお客様との関係を目指して創業、起業したのではないでしょうか?

私は日頃、メールでのやりとりを、「ネット通販」という意識ではなく、店頭にご来店くださったお客様と話す様な感覚でおります。勿論、商売人で有る以上、より多くの方に多くの商品を買っていただきたい!と言うのは当然の夢であり課題でもあります。ですが、当店の実情(人材、経済力、規模、技術etc.)で、アクセス数重視の本格的なネット通販を展開するのは無謀な話ですし、そもそも当店はそう言った通販サイトを目指していた訳では有りません。お客様1人1人に対して最低限の責任を負う必要性を考えると、今の当店のホームページ運営がうちの身の丈に合っているのではないかと思うのです。未熟な私たちが、これでも全力で運営しているこのホームページ。お客様のご好意に頼っただけで、お恥ずかしい限りですが、図らずも素晴らしいお客様方が訪れてくださるサイトになっているではありませんか! お店では、ご来店くださったお客様とお話した結果、その場で商品をお買い求め下さる方もありますし、思っていたものと違ってがっかりして帰られる方もおられます。予定していたものと違う商品が気に入って買って帰られる方もおられます。当店のホームページをご覧になって何かご興味をひくものがございましたら、是非通りがかったお店にふらっと立ち寄る感覚でメールをお送りいただければ幸いです。

祖母の一生は苦労や困難の連続でしたが、80年間の寿命を全うできたことは実はとても幸せなことだったのでは無いかと最近思います。私は、祖母が息を引き取る最後の瞬間まで格好良い生き様を見せてくれた事に、正直感動しました。そして、カッコいい!と思いました。 その日が来るのを毎日心の中で恐れていた私ですが、祖母が息を引き取ったその瞬間は何故か「あぁ!おばあちゃん良かったな!お疲れ様やったな!」といった感情をもったことを覚えています。 実は祖母は、40代の時に夫を、その数年後に長男に亡くしています。精神的にも経済的にもつらい状況の中、家族の為に商売を頑張ってきた祖母は、私にとって最も尊敬する人物です。信じられないくらいの働き者!そんな祖母を見習って私も頑張らなくては!そして私も祖母の様な働き者になりたいなー!と思う今日この頃です。2006年は個人的に色々と有りまして、もっと色々とご紹介したかった商品や書きたかった話に殆ど手をつけられない状況でした。2007年は是非、その点を改善したいと思います。正直、至らぬ点が有るのは自分でもヒシヒシと感じておりまして、それなのに皆さんにこんなことを申し上げるのは少々後ろめたい気持ちにもなるのですが、2007年もスミ利文具店のホームページをを是非宜しくお願いいたします!


2006年12月31日  藤井稔也



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