コラム 20008年を振り返って
本年もお世話になり有難うございました!
2009年も何卒よろしくお願いいたします!!
毎年のことながらこの時期になると一年が過ぎ去る速度を実感しますね(汗)。 原油高、各種偽装、世界同時株安、値上げ、派遣切・・・色々なところで今年の出来事を振り返る場面に出くわしますのでここではあえて触れませんが、今年は本当に大変な一年だったと思います。皆様はどんな一年でしたか? 私自身はと言いますと、ここ何年かでこれほどハードな年は初めてだった気がします。次々に問題が発生し(それも大半が不可抗力によるもの・・・)、それを一つずつ乗り切るのに必死。他のことなど考える余裕も無いまま気がつけば夏も秋も終わって12月になっていた・・・そんな感じです。 ところが、11月に沖縄に旅行したんですよね、私(笑)。今振り返ると、何であのタイミングで出かけたのか?資金繰りや旅行前後の仕事の各種調整、旅行の計画、準備はどうやったのか?・・・なんでそんな荒業が出来たのか自分でも不思議なんです(笑)。 既に前後の記憶がはっきりせず・・・忙しすぎて思考回路がちょっとおかしくなっていたのかも知れませんが、多分まともな思考だとあの時期に旅行など行くはずもなく(笑)。結果としては、正気を失っていたお陰で!?初沖縄で琉球の世界遺産コンプリート、初飛行機(笑)が実現した訳ですね(笑)。
さて、このコラムも今年はとうとう今回の分も含め、4回しか更新できず・・・。昔の筆記具をご紹介しようと計画していたのですが、それも一回目の「ニューマン」の回で頓挫しております(しかもそのニューマンのコラムも思いっきり内容が薄いし・汗)。 1月に立ち上げたブログのほうに書き込む機会が増えた、というのも有りますが・・・まあ、2009年も相変わらずこの調子だと思いますので何卒ご了承下さい(笑)。実は、ブログも掲示板も・・・管理するのは結構大変でして、掲示板にも注意していないと時折、不謹慎な内容の迷惑投稿(多分、機械的に一律な内容を書き込むプログラムなんでしょうか?)が出てきますのでそれをチェックしたりと・・・。一人では大変なので、ゆくゆくは掲示板を閉めようかと考えていたのですが、ご利用いただいている方も多く、それなりに存在価値を得ているのかな?と思い何とか閉めずに今に至っています。
さてさて、文具の関連で今年、スミ利でよく売れた製品などを振り返ってみると、先ず出てくるのが三菱鉛筆の「ユニ・クルトガ」ですね!これは今もって品薄状態が続いている人気商品で、うちでも随分と売らせていただきました。文句なしで今年の文具業界最大のヒット商品でしょうね! 他ではパイロットの万年筆インキ色彩雫シリーズ全14色が出揃いました。最初は14色も出たらどうなるのだろう???と少し心配していましたが、お陰様で既にユーザー様の間で定着しだした感触!万年筆の世界も変わってきたなーと実感しています。 他にも色々と印象に残る製品が有りましたが、そうですね、あかしやさんの筆ペン、プラチナの0.9ミリシャープ・プレスマンなどのロングセラー商品に新たなファンが増えたのが、うちとしてはとても嬉しかったですね!プラチナのプレスマンなどは超ロングセラー品で正直「今更な商品」なのですが(笑)、新たにプレスマン・ファンクラブが出来そうなほどコアな存在ですね(笑)。紹介して本当に良かったと思っています。
それから2008年で忘れてはならないのが、パイロットとプラチナから90周年の万年筆が発売されたこと。パイロットからは大型蒔絵の他、螺鈿・朱鷺(定価¥126,000)とミュー90(定価¥12,600)が、プラチナからはカーボンボディーの25G(定価¥105,000)の限定万年筆が発売されました。いずれも過去の限定品を上回る反響が有り、特にパイロットの螺鈿・朱鷺とミュー90では生産と出荷が遅れ、私も夏以降、生きた心地がしない状態でした(笑)。大変長らくお待ちいただいたお客様には心より感謝申し上げます。 ミュー90万年筆は9000本の限定生産で発売となりましたが、予想を超える反響があり驚いています。 販売量が控えめ(笑)な田舎の販売店でいかんせん標本数が不足しているとは言え、10月から発売開始されたにもかかわらず、スミ利の2008年の万年筆販売実績で最も沢山売れた万年筆となりました(感謝)!
2008年は各社から万年筆の周年記念モデルが多数発売されました。
プラチナ創立90周年記念万年筆「25G」本物のカーボン素材が素晴らしい!(定価¥105,000)
2008年秋に発売された、パイロット創業90周年記念万年筆「螺鈿・朱鷺」(定価¥126,000)
9000本限定のミュー90万年筆。往年の名作ミューを現代風に復刻し大ヒット!(定価¥12,600)
ブログでも少し触れたのですが、実は2008年はスミ利が代々の家業であった薪炭業から文具店に転じた1948年(昭和23年)1月から数えて60年の節目の年でもありました。パイロットやプラチナさんの90周年と比べれば当店の創業60周年など瑣末な出来事ではございますが、多くの方々に支えられ無事この業界で60年を迎えられたことに感謝感激です。 何人かのお客様に「なんで60周年って宣伝しなかったんですか?人の(パイロットやプラチナ)宣伝ばっかりして・笑」などと言われてしまいましたが、実のところスミ利の人間は日々の大波小波を乗り越えるのに必死で、つい先日まで2008年がスミ利の60周年だったことに気がつきませんでした(爆)。 ま、まあ、分かっていたからと言って特に何かやった訳ではないですが・・・(笑)。うちが60周年だと宣伝したところで1円にもならないですし(笑)・・・それよりはパイロットさんやプラチナさんの90周年に便乗してお世話になったほうが!ほらっ!!(笑)。
冗談はさておき、色々な意味で生き馬の目を抜く世の中になったと感じる今日この頃、鴨が葱を背負って歩いているも同然のうちごとき個人商店がこうして無事に年の瀬を迎えられましたのも、ひとえに当店をご利用いただきましたお客様方のご厚情の賜物だと感謝いたしております。また、当店に商品を供給していただいているメーカーさん、問屋さんの関係者の方々にも今年は色々と無理難題をお願いする場面が多く、心身ともに疲れさせたのでは?(いや多分確実にすり減らしたな・・・これは)と感謝と共に反省もしております(汗)。 大企業ですら世の中の流れに対し進むべき方向が見出せない昨今、スミ利などは人里離れた清流にしか生息できず、流れに対して翻弄されるしかない小魚、いやいや!名も知れない微生物も同然だと思います。抵抗力が無いのでちょっとでも水が汚れたり環境が悪化するとすぐに死滅してしまいます(笑)。そんな微生物でも何かしら世の中のお役に立てると信じておりますし、世の中の食物連鎖の鎖の一つであると信じておりますので、どうか皆様には今後もこのつまらない微生物「種名:スミリブングテン」が綺麗な水で住み続けられます様に、来年2009年も本年と変わらぬ御愛顧、御支援のほど心からお願い申し上げます。なんだか最後まで冗談みたいに終わりましたが(汗) それでは、皆様良いお年をお迎え下さいませ!
2008年12月30日 藤井稔也