70万円の万年筆登場!あなたもいかがですか?
いやー。世の中不景気だと言うのにとんでもない万年筆が出たものです。前々から話は聞いていたのですが、本当に発売されました。プラチナ萬年筆から発売されたその万年筆は、ペン先からボディーまで主要素材を全てプラチナ〈白金)で作った超高級品です。40年ほど前に一度発売された「プラチナ・プラチナ」という伝説的な万年筆の現代版と言ったところでしょうか。プラチナと言うメーカーが、社名と同じ貴金属プラチナを用いて万年筆を作ること自体に意味があるとされています。
流石に店頭に在庫を置く勇気と財力が無いので、プラチナさんが置いていったパンフレットの写真をご覧下さい。ボディーは勿論、通常は14金等で作るペン先もプラチナでできている変り種。こだわりのペン先はハート穴もきっちりハート型に加工する手の込みよう。プラチナという金属は本来、ペン先にすると書き味が少し硬いのですが、そこはプラチナ社のこだわり!多少のネガティブな部分は一切構わず見事な万年筆に仕上げてしまいました。プラチナ社がプラチナで万年筆を作ることに意味が有る!そもそもそう言う万年筆なのです。
「1本70万円(税別)はちょっと・・・」と言う方の為に作ったのかどうか、今回はボディーのみ18金でできた廉価タイプも同時発売されました。こちらは1本30万円也!勿論ペン先はプラチナ製です。こっちなら買えそう!?いや、それでも高価なことには変わりないですね。でも、最近の本物志向で20〜30万円程度の製品は意外と売れているので、やはりこの製品も30万円の方が売れる気がします。
それと今回はプラチナ萬年筆さんもかなり気合を入れたらしく、この他に純銀製ボディーの万年筆1本5万円(ペン先は18金)や、同じく純銀製で伝統工芸「鍛金(たんきん)」で1本づつ伝統工芸士が仕上げた万年筆1本10万円も登場しました!しかもペン先はプラチナ(白金)製!!個人的にはこの「鍛金」万年筆がなかなかカッコいいですね!これはちょっとお買い得な感じもします。
こちらが、「鍛金」万年筆!なかなか味わい深いでしょ!
経済産業大臣認定・東京銀器伝統工芸士 岩村淳市 製作!
以前、スミ利にも40年以上前のプラチナ・プラチナのオリジナルが残っていましたが最近売れてしまいました。それは純銀製のボディーでペン先がプラチナ(白金)製のものでした。独特の雰囲気をもった良い万年筆でした。マニアの間ではかなりの人気らしく、当時の定価1万円で売ったと言うと、メーカーさんに「勿体無い!」と言われましたが、お客さんに喜んでもらえたので大変満足な気分です。今回登場した新プラチナ・プラチナ万年筆は40年後一体どんな存在になっているのでしょうか?
それにしても、プラチナ萬年筆さんは、この70万円の万年筆を紹介した直後、おもむろに100円のシャープペンを出して「これ、この前言ってた新製品、出来上がってきました。どうですか?」って凄い落差!シャープペンとボールペンのセット1式仕入れても70万円の万年筆のペン先代にもならないんじゃ・・・。で、結局その100円シャープはあまりに安っぽいのでボツとさせていただきました。かわりに5,000円と10,000円の万年筆を1本づつご発注・・・。 まあ、このくらいがうちの店では現実的なところなんですかね!?皆さんもどうですか70万円の万年筆は?お安くしときますよ!
今回は写真でごまかして文章が少ない気もしますが、この辺で失礼いたします。
2004年11月10日 藤井稔也