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パイロット

万年筆 カスタム743 フォルカン


パイロット社の変り種ペン先、超ソフト調・毛筆の筆跡とは?

¥30,000(+消費税) → 販売価格や送料はお問い合わせ下さい。

スミ利がお薦めしているパイロットの高級万年筆カスタム743には、フォルカンと呼ばれる少し変わったペン先が用意されています。 最近の万年筆の多くは、筆圧が強くなった現代人の筆記状況に合わせて、地金の圧延方法や焼入れ、形状の工夫等により、バネ(反発力?復元力?)が強い、固くしなりの少ないペン先になっています。しかし、イカの様な一風変わった形状をもつフォルカンと言うペン先は、確かに現代的なセンスで強めのバネは持ち合わせているものの、地金が薄く軟らかいのでペン先がしなりやすい特徴を持った珍しいタイプのペン先です。

万年筆という筆記具は、種類によりそれぞれ程度の差は有りますが、意図して筆圧の強弱をコントロールしていなくても、筆記時の紙との接触による僅かな変動を受け、しなり具合や、スリットの開き具合が変化し、自然と筆跡に濃淡や強弱(太い細い)が出るものです。これが「書く人の気持を筆跡に反映できる」という万年筆独特の魅力でも有るわけですが、どんな筆圧でも一定の線幅(字幅)とインクの流量で書けるボールペンに慣れたユーザーにとっては、逆に「イレギュラー」な筆跡として違和感を覚える場合や、筆圧の強い人にとっては筆記時にストレスを覚える場合もある様です。 そこで、最近の万年筆はより強めのバネ(弾力性)を持たせ、しなりや開きの少ない硬めのペン先を備えることで、どんな人が書いても安定した筆跡を残せる様に工夫されているものが増えている様に感じます。

さて、話をフォルカンに戻しますが、パイロット社のカタログ等では「超ソフト調、毛筆の筆跡」等と明記されており、少々とっつきにくいかも知れませんが、私自身も愛用しているペン先ですし、パイロットのホームページやカタログでもあまり詳しくは説明されていないので、今回ご紹介してみることにしました! それとこれはオマケですが、このページの最後の方で、「フォルカン」の言葉の意味と英文の綴りを教えちゃいます!これは恐らく知らなかった人も多いはず)!何しろパイロットで万年筆を担当している社員さんですら、一部の人しか知らなかったのですから(笑)!※フォルカンの語源やルーツには諸説あり、パイロット関係者の中でも意見が分かれることが有る様ですので、あくまでご参考までにお読みください。

パイロット フォルカン (カスタム743) のペン先
パイロット万年筆カスタム743 フォルカン  フォルカン ペン先の写真
ペン先の両サイドが大きくえぐれた様になっているのがフォルカンの特徴です。


上の写真をご覧いただくと、フォルカンのペン先は両サイドが大きく削り取られた形状になっていることにお気づきでしょう。これは、より「しなるペン先」を作り出す為に、ペンのしなり(動き)の邪魔になる部分を意図的に無くしてしまった為にこの様な独特の形状をしているのです。更に、カスタム・シリーズの特徴でもある豪華なペン先の装飾も無く、「PILOT=社名」「14K−585=合金の金の純度表示」「15=ペン先の大きさ」「FA=フォルカン」と言う必要最低限の刻印しか施されていません。 実は、ペン先に模様などの刻印を施すと、ペン先は硬くなる傾向があります。刻印の施された部分が滑らかなペン先のしなりを邪魔してしまうと言う訳です。フォルカンは先にも書きましたが、ペン先の軟らかさ、しなりを大切にしているペンですので、刻印も最低限の内容を残し徹底して省略しているのです。それが返ってシンプルな外観を演出しています。


私、藤井の愛用品、カスタム743フォルカンです  フォルカンはイカの様な変わった形状のペン先です。
これは私(藤井)が愛用のカスタム743フォルカンです。
特にペン先のルックスが気に入って買いました(最初は見た目重視・笑)が、
何年も使い込んだ結果今では手放せない1本となっています。


フォルカンはパイロットのペン先の中でも特に個性的な形状をしています。現在はカスタム743とその下のカスタム742、ヘリテイジ912と言う万年筆のみに設定されていますが、実はこれらの万年筆以前に、かなり昔から存在したパイロット社伝統のペン種なのです。その昔、ボールペンが今の様に普及する以前は、万年筆が筆記具の主役でした。今の様に誰もがパソコンやワープロを使う時代とは違い、筆記具、特に万年筆が担う役割は今よりもずっと大きかったと言えます。そんな時代、万年筆には用途に応じて様々な性能が求められました。極細でとにかく細かい文字をびっしり書けるペン先、横文字に適したペン先・・・etc. 万年筆は筆記具の王様、主役として色々なペン先や機能の開発が行われていきました。

フォルカンもそんな時代に出来上がったペン種の一つなのです。私も当時のことはよく分かりませんが、恐らくフォルカンは日本語の文字、漢字仮名混じり文をより自然に書くために開発されたのでは無いかと思います。日本人が日頃用いる文字は複雑な漢字から線の美しさを求められる仮名まで、実に多様な文字を使います。その中で「トメ」「ハネ」「ハライ」を美しく表現でき、日本人の筆記具として長年使われてきた毛筆の様な柔らかい感触・・・。西洋文化の一つである万年筆と言う硬筆で、できる限り日本の文字を日本らしく表現したい・・・。そんな思いで出来上がったのではないでしょうか? 事実、当時のパイロット社のパンフレットを見ますと、フォルカンを「軽妙なる細字を書し、大衆向けとして最適」等として、今の普通の細字と変わらない感覚で販売されていた様です(現在のフォルカンの字幅は細字より少し太めの中細にあたります)。

現在のパイロット社はフォルカンを「毛筆の筆跡」と表現していますが、これは誤解を招く恐れがあるので個人的にはあまり賛同できる表現では有りません。 フォルカンは決して毛筆の筆跡を再現したものでは有りません。毛筆の筆跡に馴染みが深かった昔の日本人の為に当時の職人達が知恵を絞って作り上げた「毛筆文化の為の硬筆」とでも言いましょうか?(余計、分かりにくいですね・汗) 現在は、筆記具の主役はボールペンに変わり、人々の筆圧は知らず知らずの内に強くなっていると言われます。また、伝統的に日本文字の筆記に使われてきた毛筆にも、今の日本人には馴染みが薄くなってしまいました。私もそうですが、年賀状や金封を書くときに筆ペンや毛筆で書くのに苦手意識がある人は多いのではないでしょうか? 実は、フォルカンと言うペン種は長い間、パイロット万年筆のラインアップから姿を消していました。筆圧の強くなった日本人の万年筆として馴染まなくなったと判断されたのでしょうか。また普通のペン先よりも加工に手間がかかると言う事情もあるかも知れません。 それが、ここ最近の万年筆人気の再燃に先駆けてカスタムシリーズのペン先バリエーションとして復活されたのです。

フォルカンが「毛筆文化の為の硬筆(万年筆)」、で有るならば、現代にはもはや不要な存在なのか?そんな気もしてきます。ですが、流石はパイロットと言うべきでしょうか、現代に蘇ったフォルカンは一般的に広く受け入れられるタイプのペン先ではないかも知れませんが、今使うとなかなか新鮮な書き心地を持っており、しかも意外と普通に使うことができるのです。 実はフォルカンは一部のマニア向けのペン先だと思われている方が多いのですが、現代人向けに新たに設計された、カスタム743や742シリーズの場合は、万年筆マニア(愛好家)ではない人や、万年筆初心者にこそ使っていただきたいペン先だと思っています。こんなことを書くと「また、この人は無茶苦茶いって!」とお叱りを受けるかも知れませんが・・・。

と言いますのも、世間で言われる様な万年筆上級者、マニア、愛好家といった方々、要するに万年筆について色々と知っておられる方々の中には、このフォルカンと言うペン先をあまり高く評価されていない方もお見受けするのです。実は私も最初はそうでした。フォルカンのキャッチコピー「超ソフト調、毛筆の筆跡」に刺激されて書いて見ると・・・???実は期待していたほど刺激的な「超ソフト」でも「毛筆の筆跡」でも無いのです。つまり、意外と普通の万年筆なのです(笑)。  フォルカンは確かに最近のペンとしてはかなり軟らかいですが、それは世の中に多く存在する万年筆のペン先と比較すると、しなりが出やすい(動きやすい)ペン先だからです。 しかしカスタム743フォルカンは、最近の万年筆と同様、強いバネ(復元力?)を備えています。つまり、それなりに現代的なセンスで節度ある軟らかさに設計されていると言えます。軟らかいニブながら使い込んでもそう簡単にペン先のくい違い等が起こらないのは流石です。その辺はやはり最近の万年筆だなーと感じる部分でもあります(昔のバネの弱めの万年筆、つまり本当に軟らかい万年筆はちょくちょくペン先がくい違ったりスリットが開き過ぎたりして再調整が必要になったものです)。 そこで、私達意地悪な万年筆好き!?はこう考えるのです「なーんだ。フォルカンには、昔の軟らかい万年筆の代わりは勤まらないんだ!けっ(悪)!」と(笑)。 しかも、「フォルカンはちょっと使いこなすのにコツがいる」とか、「あまり一般向きではない」とか思ってしまう訳です。 

でもこれはフォルカンにとってとても失礼なことだと思うのです。同時に、こんな良い万年筆に誤った評価を下してしまうことになると思うのです。 私も含め、万年筆のことを少し知っている人は、いちいちあら探しすることばかりに気をとられてしまい勝ちな気がします。知識が邪魔をすると言うか、先入観を持って見てしまう訳です。それに、フォルカンは基本的な字幅は少し太目の細字(中細)なんですよね。日本の文字を美しく書く為に。  万年筆好きと呼ばれる人たちは、太字や極太など、太目のペン先を好まれる方も多いので、その点で字幅の細めなフォルカンは最初から評価が低くなるのかも知れません。 私が思うに、このフォルカンと言うペン先はペン習字を習われた方や、元々細字でさらさらと、いわゆる「達筆」で書かれる方に最適なペンだと思います。勿論、私の様に主に学校で習った楷書だけを頼りに書く者でもそれなりに楽しめますが。

フォルカンの筆跡 左はちょっと無理したところ(笑)、右が自然な本来のフォルカンの筆跡
フォルカンの筆跡「永」 フォルカンの筆跡
フォルカンの特徴は漢字の「はらい」等に自然に出ると思いますが、意図的にコントロールするのではなく、
自然に書いて自然に出てくる微妙な筆跡の変化こそがフォルカンの本来の魅力です。

上の左の写真の様に気持ち筆圧に強弱をつけると左の「永」の字の様になります。 しかし、私は意図的な筆圧コントロールで文字を書くのはお薦めしません。よく、フォルカンの筆跡見本として、かなりの筆圧変化をつけて書かれたであろう、特徴的な文字を見ることがあります。また、パイロット社の筆跡見本ですら、普通に使ったフォルカンの筆跡にしては少々演出が過ぎると言うか、何と言うか・・・。そうした文字(筆跡)を期待してフォルカン購入を検討される方が少なく無い様に思いますが、実際にあの様な筆跡を再現しようとすると、文字の太い部分には相当な筆圧でスリットを開かせていることになりますし、落書きや試し書き程度のお遊びならともかく、普段の実用的な筆記においては先ず不可能だと思います。 一文字だけ書くならともかく、そんなことをしていたら文章を書くのが疲れて大変です(笑)。 どちらかと言うと、写真右の様に、普通の万年筆と同じ様に書いてこそ本来のフォルカンの性能が発揮されると考えます。 そもそもフォルカンは筆記時に意図的に筆圧をコントロールして無理に筆跡に強弱を持たせたり、刺激的なしなり、スリットの開閉を楽しむマニア的万年筆では無い!というのが私の個人的な考え方であり、当店のお客様にはそのことをご説明しているつもりですが、なかなか言葉では説明が難しく(笑)。 最近、お陰様で多くの方にフォルカンの魅力を分かっていただいたと実感しておりますが、刺激的なニブの動きや、超個性的な筆跡を求めてフォルカンを物色された方は、お買い求めいただいてもきっとご期待にそえませんので悪しからず(笑)!


私も最初にこのフォルカンを手に入れて書いた時、「おっ意外といい!書きやすい!・・・ん!?でもあれかな、思ったほど超ソフトでもないな。でもペン先は普通よりもしなりやすいから、ちょっと使い方が難しいかな・・・」とか感じてしまいました。ペン先の角度はどうだとか、筆圧はどうした方が良いだとか・・・小難しいことばかり考えて書いてしまったんです。 だから書いていても全然気持ち良くない。確かにちょっと慣れるまではこのペンを有効活用するには???と悩むことが有るかも知れません。ですが、しばらく使い込んでいるうちに「あー!そうか!!」と気づいた事があります。フォルカンは別に何も考えずに「適当」に使った時が一番書いていて気持ちいいんです!これはお店でちょっと試筆しただけでは分からない、厄介な万年筆です(笑)。 

新品のころはどんな万年筆でも多少違和感があるものです。それは自転車やバイク、車を買い換えた時と同じで、新車の時の違和感は、知らない内に体に馴染んで消えてしまうものです。フォルカンは、柔らかいペン先なので、比較的早い段階で自分に馴染んでくれる気がします。 普通に万年筆が扱える人なら、筆記角度とか、筆圧とか、そんなものは特に考える必要はないんですよ。意外と筆圧に対しても許容量があり、ちょっとやそっとの筆圧なら十分耐えてくれます。勿論、常識的な範囲でですけど(ココ重要!)。

そう考えると、私はフォルカンの様なペン先は、色々と知識の入った万年筆上級者よりも、初めて万年筆を使う人の方がすんなりその良さを実感できるのでは無いかと思ったのです。 勿論、軟らかめのペン先ということで最低限、守っていただきたい筆圧とかは有りますので、最初に万年筆の簡単な使い方だけはレクチャーした方が良いと思いますが・・・。うちではいつもそうなんですが、初めて万年筆を使うお客様にも、あまりどう持てとかこう書けとかうるさいことは言わない様にしています。だって所詮は文字を書くだけの道具(誤解の無きように!)、気楽に使えばいいんですよ。14金のいいペンを買って下さったんだから、その内手に(手が!?)馴染んできますって!(無責任!?) 

「使いこなす」なんてよく言いますけど、万年筆を使いこなしている人っていったいどんな人のことを言うのでしょうか?私、そんな人知りません(笑)。強いて言うとすれば、やっぱり万年筆を特に気にせず「適当」に使っておられる方を見た時は「おー。かっこいい」とか思います。道具に使われているのではなく万年筆を完全に屈服状態でがんがん使ってる人の方が「使いこなしている」様に見えますね。 そうそう!話はそれますが、バイクに乗っている人も、大型の凄いバイクでツーリングしている人よりも、一年中スーパーカブに荷物満載して走っている、おじいちゃんやおばあちゃん達の方がカッコいい!と思うのは私だけですかね!?あれ、話それ過ぎ!?


スミ利では、数あるカスタム743のペン種の中から、F(細字)、M(中字)、B(太字)を選んで置いています(タイミングにより店頭在庫が売り切れの場合、有りです・汗)。 確かに資金的な都合や展示スペースの都合も無いとは言えませんが、私は基本的にこの3種類が一般的に最も優れたペン種だと確信しています。勿論、用途や好みは様々ですので、他のペン先を否定するつもりは有りません。あくまで一般的に、ということでうちの様な規模のお店が商売をするのにはこれで十分と言う意味です。 フォルカンを「初心者にもお薦め」等と書きましたが、じゃあ店頭で実際にフォルカンを初心者に薦めるか?と言われると、多分そうはならないと思うのですよ。こんなこと言っておいて何ですが・・・。ご予算的な事情も有りますが、やっぱり今の若い方々は特に筆圧が強めだったり、万年筆に不慣れだったりするので、それに適した今風のペン先、普通の細字や中字あたりを選んでいただいた方が売る側(販売店、メーカー)としては無難で安心なのも事実な訳です(汗)。 まあ、何かの間違いで!?フォルカンを買われたとしてもそんな大事にはならないですよ!という風に理解していただけると(笑)。 勿論、最近多いのですが最初の1本から少し変わった(こだわった)ペンを!と言う方には何も言う必要有りません。ご希望とあらば喜んで試筆していただきますよ!

で、うちが細字、中字、太字の他にあえてFA(フォルカン)も展示している理由ですが、それは単純に私がこういうペン先の「存在」が好きだからです。今の時代にこんなタイプのペン先を普通にカタログモデルにしているパイロットという会社にも非常に親近感が沸きます。 正直、このフォルカンと言うペン先は見た目の奇抜さに反してその正体は「軟らかめの細字(中細)」です。パイロット社の製品規格ではフォルカンの字幅は「中細」に分類されるのですが、実用上は「気持太めの細字」だと認識していただいて良いと思います。  お客様も、売る側も、フォルカンを「特殊」なペン先だと思い込み過ぎていて、それが正しい評価の妨げになっているのかも知れませんね。流石に初めての1本にフォルカンを選ばれるかどうかは微妙ですが、フォルカンは軟らか目の中細、そんな認識が広まれば、万年筆の選択肢の一つにフォルカンを入れて下さる方も増えるのではないでしょうか?あとはこの独特のルックスが気に入った人は勿論、迷わず買っていただきたいですね(笑)。「ジャケ買いならぬ、ニブ買い」(笑)もアリかと・・・(笑)。 パイロットの社員さんも言っておられましたが、フォルカンと言うペン先には非常にコアなファンがおられるそうです。ちょっと特徴(クセ)のあるペンの方が使っていても愛着が沸くのかも知れませんね。

一つ言える事はフォルカンに限らず、万年筆全般にそうなんですが、「万年筆は使って育つ!」ということなんです。それはペン自体が馴染むと言うことも勿論ですが、使う人間の方も馴染んでくるんですね。特にこのフォルカンの様なペン先は購入後、しばらくは色々な不満や疑問に目をつぶって書いていただきたいと思います。かく言う私も、現在愛用のフォルカンを(自分を!?)育てている真っ最中です!だんだんと自分の万年筆になってきたと思いますが、まだまだこれからだと思います(ただし、もう手放せない存在になっています)。 もともと太字や中字が好きで細字は合わない人や、細字が主たる用途に合わない方にとってはいつまで経っても辛いだけかも知れませんのでお薦めしませんが、細字系のペン先が好きな人や、特にペン習字でデスクペンをお使いの方などにはきっと良い結果が出るのではないでしょうか。 特にお薦めなのは、便箋や葉書に書くときです。縦書きの文章にもぴったり合うと思います。昔のパイロット社ではフォルカンを「軽妙なる細字を書し、大衆向けとして最適」と謳われていました。現在では少し硬めのニブが「大衆向け」だとは思いますが、このコピーは非常に的を得たものだと思います。パイロットさんも「超ソフト」とか「毛筆のタッチ」とか誤解を招く様な表現で販売せずにもっと的確なキャッチコピーを考えて欲しいですね!「縦書きにこだわり有り!」とか「行書で書くのに最適!」とかね(おっと(汗)、これも分かりにくい!?)。 

ちょっと大切なことを書くのを忘れていましたので追記しておきますね(07年3月8日)。このページを読んでいただくとお分かりかと思いますが、私はフォルカンの万年筆を肯定的に書いています。それはフォルカンを良くも悪くも「特殊」なペン先だと思い過ぎないでいただきたい!と言う気持ちからなのですが、それではフォルカンを使う上で、こんな人にはお薦めできないよ!こんな弱点があるよ!と言うことにも触れておきたいと思います。 

やはり、筆圧の強い方には注意が必要です。 強い筆圧で素早く筆記される様な場合、ペン先の動きにインキの供給が間に合わずインキ切れを起こしてしまったり、空気の取り込みとインクの供給が上手く行かないことが有ります。文字の一部分がかすれてしまう訳です。これはフォルカンに限らず、軟らかめのペン先を持つ万年筆で起こりやすい現象です。実際のところフォルカンは多少強めの筆圧や立て気味の筆記でも特に問題なく使えます(私自身、ちょっと立て気味に書きます)。 ただ、「普通に書いていて、ペン先のスリットが大きく開く様な方」や「殴り書きの様に素早く力強く書かれる方」、「ボールペンと同じ様な感覚で使われる方」にはお薦めできないペン先です。

まあ、軟らかめのペン先を欲しがられる方は最初からそ辺りの事情はご承知でしょうし、筆圧もそんな極端に強い方は少ないと思いますが・・・。 フォルカンに限らず、万年筆は「ペンの自重、もしくは極軽い筆圧だけでインクが出る状態から、+αの筆圧で十分使える筆記具」なのです。そして、その様な状態が最も滑らかに書くことができるのです。 お手持ちの万年筆を一度その様な極軽い筆圧で書いていただき、これ以上力を抜くとインクが出るか、出ないか・・・そんなギリギリのラインを体感的に知っていただくことで、その万年筆に適した筆圧、使い方というのが見えてくるのではないでしょうか? お使いの万年筆で「引っ掛かり、ザラツキが気になる」とおっしゃる方でも、肩の力を抜いて少し筆圧を弱めるだけでペンの滑りが改善することがありますます。これは、その万年筆が最も性能を発揮できる筆圧のレベルを超えた状態で書いていることが原因として考えられます。 一度、チェックしてみて下さい。



現在、フォルカンのペン先はここでご紹介しているカスタム743(定価3万円)の他に、カスタム742(定価2万円)、カスタムヘリテイジ912(定価2万円)の合計3種類があり、スミ利ではこの3種類全てを店頭在庫していますます(タイミングにより、取り寄せとなる場合がございます)。 確かに、見た目やメーカーさんのキャッチコピーから判断すると買う人にある種の「賭け」を強いてしまう一面を持つフォルカンですが、是非、気楽な気持で手にしていただきたいと思います。 最後に付け加えになりますが、スミ利では何故743フォルカンを特にお奨めしているかと言いますと、けっして743に対して、742やヘリテイジ912が悪いからでは無く・・・総合的に判断して「個人的に」好きなんです(笑)やっぱり自分が使って良いと分かっているものをお薦めするのが安心なので・・・スミ利がカスタム743をお薦めしている理由を読んでいただければ多少!?お分かりいただけるかと思います(汗)。 意外かも知れませんが、ニブのしなりや、軟らかさをより実感しやすいのはペン先の大きな743FAよりも、ワンサイズ小さな742FAの方だと言われています。これはニブの形状や大きさ等の設計からくるタッチの違いであり、742の方がよりニブの動きや軟らかさを実感しやすいことから来るものです。実際に私もその様に感じます(ですので、お客様によっては、742フォルカンや、ヘリテイジ912フォルカンも、お奨めしています)

しかし、当店ではフォルカンと言うペン種をただ単に「ふにゃふにゃしなる軟らかさを求めたペン先」だとは考えておりません。 軟らかさを実感できる「しなる」万年筆と言うのは、それ自体を楽しむ目的でペンを執っている時は良いものですが、実際の筆記具として使っている間には、少々気を使う面も否めませんし、気楽に書きたい場合や急いでいる場合にはデメリットと感じるかも知れません。 勿論、カスタム742フォルカンも優れたペンであり、信頼感も高いですが、スミ利ではフォルカンは奇抜な筆跡や刺激的な軟調を売りにしたペン種では無く、「軽妙なる細字(中細)を書す」タイプの万年筆だと考えていますので、せっかくフォルカンと言うペン種をご選択いただくのであれば、ここは個人的に(笑)好きでお薦めしている「カスタム743の余裕」と共に使っていただきたいと思ったまでのことです。 従って、お客様により体格や手の大きさ、握りの好みなどでワンサイズ小さなニブを持つ742フォルカンをお選びいただいても全く問題は無い訳です(女性や手の小さな方、ペンのペン先近くをグッと握って書かれる方、より軟らかいペン先をお望みの方には、ペン先の長さが短い742のフォルカンが良いと思います)。  スミ利としては742でも743でも、是非フォルカンの世界に足を踏み入れてみていただき、万年筆の良さを実感していただけたら!と思っています。

スミ利のマニアック豆知識!パイロット万年筆のペン先「フォルカン」の語源
皆さんは、「フォルカン」の言葉の意味をご存知ですか?恐らく殆どの方がご存知無いはず! インターネットで色々と検索してもカタカナで「フォルカン」とか記号で「FA」としか書かれておらず、その意味や綴りについては何一つ触れられておりません(2007年時点です)。それもそのはず!今となってはパイロットの社員さんでも殆ど知らないくらいですから(笑)。 そこで、スミ利はパイロット社で万年筆を担当されている部署の方に無理やり!?お願いして調べていただきました!頑張って調べて下さった結果、届いたファックスには・・・「意味・・・湾曲状の刀(かたな)」と書かれておりました。そうか!フォルカンは「湾曲状の刀」と言う意味だったんだ!おぉー。 ところが、肝心の綴りが不明のまま!しかも英語なのかフランス語なのかドイツ語なのか、それ以外なのかも不明! そこで私は頑張りました!そして見つけました!!発表します! パイロット万年筆のペン先「フォルカン」と言う言葉は、@英語のfalchion(名詞)からきており、カタカナ読みするとファルシオン等と読みます。A意味は「中世に使用された幅広の湾曲した刀、偃月(えんげつ)刀」です。「フォルカン」と言うのはfalchionを日本語読みしたものの様です!

・・・・・・・ところが!つい先日、とあるパイロット社OBの方からいただいた情報によると、昔のパイロット社のパンフレットや、公式取引店用広報誌「パイロットタイムス」にはフォルカンの綴りをFalconと記されており、ペン先の形状がfalcon(ハヤブサ)に似ていることから命名されたと言うのです。 1929年ポスティング、マニフォールド、コース、1930年にステノグラファー、オブリーク、フォルカンが発売になり、特定標準六種のペン先として登場し、この時「フォルカンの語源はハヤブサである」と紹介されていたそうです。実は私自身も、パイロットさんから先の回答をいただくまで、こちらの「falcon(ハヤブサ)」が語源では無いかと考えていました。  ただ、フォルカンの英語表記やカタカナ表記は、過去にスペルミスや印刷物の校正ミス等がいくつか有ったそうで、意味だけでなく単語の綴りもあやふやになってしまっているのが現状の様です。 フォルカン「湾曲刀説」は07年現在のパイロットコーポレーションから正式にいただいた回答ですが、後者のフォルカン「ハヤブサ説」も実在する当時の資料を基にパイロットのOBの方から寄せていただいた情報でして非常に信憑性が高いものです。うーん。 悩んだ結果私は「結局のところ皆さんはどちらの説がお好みですか?(笑)」で良いのではないかと言う結論に達しました(笑)。 


平成19年2月掲載
平成24年(2012年)11月14日更新


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