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パイロット
カスタム ヘリテイジ912万年筆
ポスティング
定価¥33,000(税込)
※販売価格等、お見積りいたします。お気軽にお問い合わせ下さい!
ヘリテイジ912ポスティングのペン先。 ペンポイントが前傾した独特の形状
2010年秋、パイロットさんから新しい万年筆シリーズ「カスタムヘリテイジ912」が登場しました。 キャップの先端と軸の後ろ端が平らな「ベスト型」と呼ばれるボディー形状にシルバー色の金具を採用し、精悍で現代的な雰囲気を持った新しいカスタムシリーズです。 デザイン以外の基本性能部分については同社の定番モデルとして発売以来、幅広いユーザーから支持されているカスタム742万年筆の基本設計を引き継いでおり、軸の太さ、重量感、バランス、全てがパイロットの看板モデルとしてどこに出しても恥ずかしくない仕上がりを見せています。 742譲りの14金10号大型ペン先にはデザインのイメージにあわせて銀色のロジューム装飾が施されており、年齢や性別を問わず幅広いお客様にご満足いただける本格的な万年筆です。
そんなカスタムヘリテイジ912ですが、実はもう一つ大きな特徴があります。
それは、姉妹モデルのカスタム742の16種類に次ぐ、15種類もの豊富なペン種を取り揃えている点です。 デザインや軸色だけの違いによる派生モデルならば精々、細字と中字をラインアップする程度。 細字、中字、太字の3種類を揃えればそれだけでも十分、気合が入ったモデルだと言える(主張できる)のですが、このヘリテイジ912はパイロットがレギュラー品として現在ラインアップしている全てのペン種をフルラインアップで揃えているのです(※姉妹品のカスタム742には2022年より新ペン種としてS(シグネチャー)が追加され全16種類となりました)。 このヘリテイジ912発売に当たって、パイロット社がいかに気合を入れたモデルかということが分かります。 実際、これほどのペン先をレギュラー品として揃えるのは在庫品の金銭的負担や商品管理を考えると、メーカーや販売店にとってはかなりの重荷になるのです。
今回(このページで)はそんなヘリテイジ912の膨大なペン先バリエーションの中から「ポスティング」と言うペン種をご紹介したいと思います。 15種類ものペン種を全て揃えて店頭販売するのは金銭的にもスペース的にもかなり負担が大きく(無理っす・汗)、またそれほど販売効果のあるものとは思えません(百貨店や大型店ならいざ知らず)。そんな事情もあり、スミ利では特にお薦めしたい特定のペン種(ポスティング、フォルカン、ミュージック)に絞って在庫、ご提案をしており、他のペン種は基本的に受注後の取り寄せとしております。 ここでご紹介するポスティングをはじめ、フォルカン、ミュージックなどのペン種は、ヘリテイジ912万年筆の一ペン種というよりは、「ヘリテイジ912ポスティング」「ヘリテイジ912フォルカン」「ヘリテイジ912ミュージック」と、それぞれが極めてユニークな特徴を持った独立した存在としてスミ利では捉えております。 普通、万年筆のネット販売だとヘリテイジ912万年筆のページからお客様の好みによってペン種を選んでご注文、となる場合が多いと思いますが、スミ利ではペン種それぞれにページを設け、独立した異なる製品としてご提案しております。何卒ご了承のほどお願いいたします。
皆さん、一番気になるのがこの前傾した極細ペン先で引っかからずに書けるのか?と言うこと。
しかし、難なく書けちゃいます(笑)。それがポスティングの魅力!
ポスティングは基本的には極細(EF)ペン先の一種です。パイロットさんでは「ペン先を下向きにした硬めの極細字」と紹介しておられます。まあ、事実そうなんですが、お客様の中には何でペン先が下向きなのか?とか色々疑問があるかと思います。 写真のペン先をご覧になって、先ずその形状に???と思われると思います。 ポスティングのペン先は先端が下向きに曲げられており、ペンポイントが前傾しているのです。 一見すると滑らかさとは無縁と言うか、いかにも引っかかりそうな(笑)印象を受けるのではないでしょうか?ポスティングのペン先は非常に実用的で扱いやすい優れたものでありながら、フォルカンなどでもそうでしたが、例のメーカーさんの説明不足により、そのルックスで大きく損をしていると感じます。パイロットが誇る15ペン種中、最も「悲しい存在」(笑)になってしまったポスティングの素晴らしさを少しでもご紹介できればと思います。
そもそもポスティングというペン先は、葉書やノートなどの限られたスペースに細かい文字で沢山書ける様に工夫された極細ペン先の一つです。 その昔、今よりも万年筆が実用品として市民権を得ていた頃は葉書や帳簿、ノートへの記入などに極細ペン先が活躍していました。 最近は葉書と言うと年賀状や暑中見舞いに使うイメージ(後は懸賞の応募とか・笑)で、書く文字も宛名やちょっとした挨拶程度という場合が殆どかと思いますが、葉書だと封書で出すより安く送れるので、昔は葉書にも沢山文字を書いたのかも知れません(想像)。 スミ利では祖父や祖母の代には、学生さんが授業でノートをとるのに極細ペン先とブルーブラックが沢山売れたと聞いていますし、実際に当時の大学生のノートを見ると小さな文字でびっしり書き込みがされていたり、本や教科書にブルーブラック&極細と思われる落書きが見られたり・・・今よりもずっと一般的だったみたいです。事実、当時はポスティングを広く事務職向け、学生向けとして薦めており、評判も良かったそうです。
ペン先が紙に当たる角度にご注目!
自然に握って書くと、ペンポイントが少し立て気味に紙に当たっているのがお分かりですか?
※自分が手タレをしながらデジカメを操作して撮ったので、ちょっと握り方がおかしいかも!?ですが(汗)
さて、そんなポスティングですが、実際に書くとどうなんでしょうか?多くのお客様からご質問を受けます。 私の正直な感想としては「うん。普通に書きやすい・・・」てな感じです(笑)。ただでさえ極細ペン先と言うだけでもザラツキや引っ掛かりを気にされるお客様が多い中、前のめりに曲げられた独特のルックスをご覧になって疑う気持を持たないほうがおかしいですよね(笑)。でも本当に全然大丈夫なんですよ! そもそも極細ペン先の命は何と言っても細く美しい線にあります。複雑な漢字、流麗な平仮名、これらを美しく表現し、しかも小さな文字で書く場合、常に安定した極細の筆跡を得られる安心感が重要になってくるのです。 ところが万年筆のペン先はご存知の通り、スリット(切割り)で分断され、筆圧によって開いたり閉じたりすることでインクの流量や線の幅が変化します。これは良い意味では筆跡に味をもたらし、万年筆の大きな魅力の一つでもあるのですが、用途によってはちょっと不便な場合があります。万年筆は基本的に少し寝かせ気味で書くのが良い筆記具ですが、極細や一部のペン種に限っては少し立て気味に書くほうがしっくり来る場合もあるのです。万年筆は少し立て気味に書くと筆圧の影響を受けにくくなるので、線が細めに安定した筆跡を得られるからです。 極細の場合、メーカーによっては基本設計の段階で、普通の万年筆(細字や中字)などよりも少し立て気味で書くことを想定しているものも有るくらいです。
そこでポスティングに話を戻しますが、ポスティングの様にペン先のほうで最初から前傾していてくれる場合、使う人間のほうはいつもの調子で普通に寝かせてペンを走らせても大丈夫。と言うことになりませんか? つまり、普通の万年筆の様にいつもの調子で書いても、ペンの先端(ペンポイント)が紙に対して立て気味に接するので、結果的にペン先が開きにくく安定した極細が得られると言う訳です。 パイロットさんではこのポスティングを「硬めの極細」と表現していますが、つまりはそう言うことです。従来の極細ではペン先が開かない様に人間の方で筆圧なり筆記角度を調整しながら書くところを、ポスティングはその仕事の一部をペンのほうで手伝ってくれている・・・そんなイメージです。 元々、ペンを立てて書く癖のある人などは別として、普通に万年筆で書くことに慣れておられる方々の場合、むしろ普通の極細よりもポスティングの極細の方が自然な筆記角度で筆を運べるのでリラックスして筆記できると思います。 その点では万年筆に不慣れなお客様(ボールペンに慣れており、ペンを立てて書く人)よりも、既に万年筆の基本的な使い方、「ペン先は少し寝かせて」「筆圧は軽く」が身についた上級者のお客様ほどポスティングの良さと価値を実感していただけるのでは無いかと思います。
力まず、筆圧は軽く、筆記速度はゆっくりと・・・これが極細系の基本です。
ポスティングの場合、ペン先を無理に立てる必要は無く、いつもの調子で自然に握ればOK!
では、元々ペンを立てて書く癖のある人がポスティングを使ったらどうでしょう? あまりいないと思いますが、万年筆をボールペンの様に直角に近い角度まで立てて使う人の場合、ポスティングだとペン先が逆反りになってペンの背(つまり刻印が入った表側)で書くことになりかねない為(まあ極端な例えですが)、こうなると流石にお薦めできません。 しかし、少々立て気味というレベルならばそれほど違和感は感じません。と言うか結構、普通に書けちゃいます(笑)。 そもそも少し立て気味に書く癖のあるお客様の場合、わざわざポスティングをお使いいただく必要も無く、普通の極細(EF)をお使いいただけば良いですが、一見すると極めて筆記角度の許容範囲が狭そうなペン先ですが、実際にお使いいただくと立てても寝かせても、意外に懐の広いペン先だと言う点はあまり知られていないポスティングの一面ですね。 ただ、どんな場合にしても、極細ペン先全般に言えることとして、細字や中字、ましてや太字で書く時よりも「筆圧は軽く!」をお守りいただくのが基本です。ペン先は細くなればなるほど筆圧は軽く、筆記速度は遅く、が万年筆の基本です。 ポスティングも基本は通常の極細(EF)と扱い方は同じです。
極細系ペン先は、日本メーカーが長年の経験と繊細な職人技で育て上げてきた日本独特のペン種です。 「万年筆の良さ」と言うと、ついつい滑らかな書き味や潤沢なインクフロー、海外ブランド品の豪快な太字を想像し勝ちですが、使う人の実用性に思いを馳せ、日本人の為に作られた極細系ペン先の良さにも是非、着目していただきたいと思っています。 流石にサラサラと滑る様に書けるペン種では有りませんが、ノートに手帳に大変便利なペン種であり、適度な抑揚感(滑り過ぎない)は小さな文字を書く時に返って実用的で安心感を与えます。 一時はペン習字でお使いのデスクペンでしか売れなかった極細ペン先ですが、ここ数年は徐々にお客様の評価も戻って来ており、こうした高価格帯の本格万年筆の動きが顕著です。本音から言うと、極細になるほどむしろ高価な万年筆でお使いいただきたいのです。極細ペン先は仕上げに繊細な技術が要求され、作る側からすると大変シビアなペン種の一つであり、安いものはやはりそれなりの手間暇しかかけられないのです。 また、極細は筆圧を抜いてリラックスして書く必要があるペン種なので、ボディーのバランスや素材、設計がしっかりした、適度な重量感のあるペンを選ぶのが重要です。その点、低価格なペンは軽過ぎたり、重量バランスのことまで考慮せずに設計(デザイン)されている場合もありますので要注意です。 このヘリテイジ912ポスティングはペン先の性能だけでなく、ボディーのバランスやデザインも含め非常に優秀な万年筆です。極細にこだわるお客様に是非一度お試しいただきたい、スミ利お薦めの逸品です。
ルックスの良さはヘリテイジ912の魅力の一つ!
クリップ、リング共に銀色金具で統一された精悍なルックス!非常にスマートです。
「ベスト型」と呼ばれるキャップの頭と軸のお尻が平らなデザインも最近の流行!
本体にはインキ吸入式としてお使いいただける様に、大容量のインキコンバーター(CON−70)が標準装備されています。
※カスタム・ヘリテイジ912万年筆は、店頭にポスティング、フォルカン、ミュージックの各1本ずつの在庫としておりますので、タイミングによっては売り切れとなっている場合がございます。また、細字や中字など他のペン種は受注後の取り寄せとなりますが、こちらも随時ご注文受付中です!是非ご相談下さい。 取り寄せの場合は、平日で1〜3日程度で入荷いたしますが、万年筆は手作業による生産工程が多いことからメーカー欠品を生じる可能性もございます。その際は、入荷まで少々お時間をいただくことがございますので、ご了承下さい。 尚、新たに入荷した万年筆は当店での検品や洗浄作業等がございますので、お渡しにはさらに1日程度要する場合がございますので、何卒ご了承下さい。(スミ利文具店)
パイロット カスタム・ヘリテイジ912万年筆とご一緒にいかがですか?
キャップレス・デシモの別売りオプション一覧 | |||
写真 | 商品名 | 価格 | |
写真はございません。 | パイロット インキカートリッジ |
1箱10本入 ¥440 (税込) |
先ずはカートリッジが基本! 黒、ブルーブラック、ブルー、 レッドの4種類ございます。 |
パイロット ボトルインキ INK−30 30ml入 |
1本 30ml入 ¥550 (税込) |
カートリッジと同じ成分の 万年筆用インクです。 黒、ブルーブラック、ブルー、 レッドの4種類ございます。 |
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パイロット ボトルインキ INK−70 70ml入 |
1本 60ml入 ¥1,650 (税込) |
黒、ブルーブラック、青の 3種類ございます。インキの 残量が減っても吸入しやすい 工夫が施されたボトルです。 |
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お薦め! パイロット 色彩雫 INK−50 詳しくはこちらを ご参照下さい! |
1本50ml入 ¥2,200 (税込) |
青系、緑系、グレー系、赤系 全24色も揃った人気商品! |
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パイロット カスタム ヘリテイジ912万年筆の仕様
・定価 : ¥33,000(税込)
・ペン先 : 14金(銀色仕上げ)
・ペン種 : PO(ポスティング) ※その他のペン種はお問合せ下さい。
・付属品 : コンバーター70型1個、インクカートリッジ(黒)1本、取扱い説明書、お客様登録葉書、保証書ギフトボックス
※お客様登録葉書と保証書は日本国内向けとなります。
2010年9月17日掲載
2024年10月 更新
パイロット カスタム・ヘリテイジ912万年筆ポスティングの通販について
スミ利文具店では、パイロット カスタム ヘリテイジ912万年筆ポスティングの通信販売にも対応しております(インキ類、コンバーター、その他商品などもあわせて通販OKです)。 お支払方法は、郵便振替による先払いか、郵便局の代金引換(代引きの場合は定形外郵便かゆうパックでの発送になります)とさせていただいております。詳しくは、ご注文予定の商品名とペン先の種類、数量、お名前、ご住所(都道府県名)と、お電話番号をお知らせいただければ、折り返し商品代(販売価格)や送料を計算してメールにてお知らせいたします。その上でご検討いただければと思います。ご質問等がある場合もこちらからお問い合わせ下さい。
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